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少子高齢化の影響で労働人口が減っていくなか、外国人の人材紹介を始めたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
外国人を採用すれば人手不足を解消できますし、グローバル化社会に対応できるメリットもあります。ただし外国人を紹介するには、日本人の人材紹介と違った手続きや注意点があります。
本記事では外国人の人材紹介を行うメリットや外国人の人材紹介で必要な手続き、注意点などを解説していきます。
- 外国人の人材紹介をするメリット
- 外国人の人材紹介で必要な手続き
- 外国人の人材紹介の流れ
- 外国人を人材紹介するときの注意点
- 外国人の人材紹介でよくあるトラブル
- 外国人の人材紹介の現実
- 外国人を紹介する場合は特別な手続きと対策が必要
外国人の人材紹介をするメリット
外国人の人材紹介をするメリットは様々です。ここではその複数のメリットをご紹介します。
より多くの人材を紹介できるようになる
人材紹介業で利益を増やすには、より多くの人材を紹介する必要があります。そのため外国人を紹介できるようになれば、それだけでビジネスを拡大させることができます。外国人のなかには高い技術やスキルアップのために努力を惜しまない人もいるので、自社の生産性向上や周りの日本人の従業員への刺激にもつながります。
グローバル化時代に対応できる人材を紹介できる
グローバル化が進んだことにより、語学力だけでなく国際感覚を身に着けた人材を求める企業も増えてきています。日本とは違った文化や環境で育ってきた外国人は、日本人と違った視点からのアイデアを提案してくれるので、これまで気づかなかった自社の問題点にも気づく可能性があります。また海外進出を考えている企業であれば、進出予定国の外国人を雇用することで、国の習慣や文化を事前に理解することができます。
少子化による人材不足の解決ができる
これから日本は少子化による人材不足がより深刻化することが予想されます。2018年9月に経済産業省で公表された「2050年までの経済社会の構造変化と政策課題について」を見ると、今後は生産年齢人口(15歳〜64歳)の人口比率の減少が加速していくとされています。
その分、若くて有能な社員を確保することがこれまでより難しくなります。そうした中で外国人も採用候補に含めれば、人手不足も解消されますし、有能な人材であればそのまま戦力として活躍してくれます。そのため、これからは外国人にとって働きやすい環境を作ることがより大切になってきます。
外国人の人材紹介で必要な手続き
外国人の人材紹介をするためにはいくつか必要な手続きがあります。ここでは必要な手続きの流れをご紹介します。
労働局に追加の申請書類を提出する
外国人を紹介する際は、管轄の労働局に追加の申請書類の提出が必要です。
必要となる書類は次のとおりです。
- 様式第6号「職業紹介事業取扱職種範囲等届出書」
- 様式第10号「取次機関に関する申告書」
- 取次機関と事業者の契約書
- 当該外国において、取次機関の活動が認められていることを証明する書類
- 当該外国において、職業紹介が認められている根拠となる関係法令
相手国に職安法的な法律がない場合や取次期間を設けない場合は、当該国または日本における法律専門家(海外の労働法規等に精通している専門家)による証明書類が必要です。
特定技能の登録支援機関の申請をおこなう
特定技能外国人を紹介する場合は、特定技能の登録支援機関の申請が必要です。「特定技能」とは「特定技能制度」のなかで、定められた技能を持った人を証明する在留資格です。特定技能制度では人手不足の業界での技能を持った即戦力となる外国人を受け入れています。建設業界や介護業界などの人手不足の業界が該当します。
「登録支援機関」とは、外国人を受け入れる企業に代わって、外国人への生活や職務に必要な支援をする団体です。人材会社が「登録支援機関」に認められることで、特定技能を持った外国人を紹介できるようになります。
申請の必要要件としては「支援責任者及び1名以上の支援担当者を選任していること」などの複数の要件があります。詳しい要件は法務省の特定技能の資料に掲載されています。申請先は「地方出入国在留管理局もしくは地方出入国在留管理局支局(空港支局を除く。)」です。提出方法は、持参か郵送で提出できます。
申請書類は次の4つです。
- 登録支援機関登録申請書
- 収入印紙(申請手数料)
- (個人の場合)住民票の写し等
- (法人の場合)登記事項証明書,定款又は寄付行為の写し,役員の住民票の写し等
登録支援機関登録申請書は、登録支援機関の登録申請 | 出入国在留管理庁のページからダウンロードできます。
外国人の人材紹介の流れ
外国人の人材紹介の流れは次のとおりです。
- 人材紹介の依頼を受ける
- 人材紹介のリストアップをする
- 書類選考をする
- 面接スケジュールの調整をする
- 面接する
- 応募者への諸連絡をする
- 採用条件を提示、確定する
- 採用決定
これらの流れの中で必要に応じてビザ申請や住まいの紹介も行われます。
外国人を人材紹介するときの注意点
外国人の人材紹介をする際は、注意しなくてはならない点がいくつかあります。トラブルに巻き込まれて後悔することがないように事前に注意点を確認しておきましょう。
日本語能力を考慮して候補者を選ぶ
スキルや経歴が充分な外国人でも日本語能力が不十分で即戦力にならない場合があります。そのため企業に外国人を候補者として紹介する場合には、日本語能力検定のレベルを確認しておきましょう。
日本語能力検定では日本語能力のレベルが「N1」〜「N5」と設定されています。このうち「N1」や「N2」は幅広い場面で使われる日本語を理解/ある程度理解できるレベルであるため、日本語力の証明として使用できます。
就労ビザを早めに取得する
ビザの種類によって取得日は異なりますが、就労ビザは申請から取得まで約30日〜90日かかります。そのため入社日に間に合うようできるだけ早く就労ビザを用意しておくことをおすすめします。
宗教に配慮した対応をおこなう
外国人を紹介する際は、宗教に配慮した対応を行うことも大切です。労働基準法3条は「使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。」とあるように、宗教を理由に差別をしてはいけないことが労働基準法により定められています。
例えばイスラム教の場合、豚肉を食べてはいけないという宗教上の決まりがあります。社内の食堂あるいは会社の近隣のお店で、そうした宗教に配慮された食事が提供される場所があるかどうかを事前に確認しておくことは大切です。
また就職を希望する外国人が日本の会社の社風に合っているかどうかという判断も行う必要があります。日本の会社で特に重んじられる「上下関係」や「礼儀」などが性格的に合わない外国人はなかなか会社に馴染むことができず苦労する可能性があります。
外国人の人材紹介でよくあるトラブル
ここからは外国人の人材紹介でよくあるトラブルについてもまとめます。実際に起きたトラブルを事前に知ることで、同様のトラブルに巻き込まれないようにしましょう。
仕事を始めてもすぐにやめてしまう
外国人は日本人と転職に対する意識が異なるため、気に入らないとすぐに会社を辞めてしまいます。日本では「終身雇用」や「年功序列」などといった言葉があるように、一つの会社で長年勤めあげることがよくあります。一方、外国ではそれぞれが専門分野を持ち、ライフステージに合わせて専門スキルを活かした転職を繰り返すことが一般的とされています。
そのため会社にどれだけ愛着があったとしても文化的な違いから「環境を変えたい」「もっと自分の力を活かしたい」などの理由で辞めてしまうこともあるので、キャリアパスやビジョンを予めきちんと共有しておきましょう。
給与や労働条件を口外する
給与や労働条件がオープンな職場の場合は「何故あの人と同じような仕事をしているのに、私は給与が低いのか?」「私のほうがよく働いているのに何故給料が同じなのか?」など口論のトラブルになる可能性があります。
対策としては給与基準と査定基準を明確にしておくことが大切です。現場の管理者が給与基準と査定基準をしっかりと把握していて、給与や労働条件について聞かれたら、いつでも説明できるようにしておくと未然にトラブルが防げるでしょう。
違法行為をおこなう
法律はその国々で異なるため、海外で特に問題のないことでも日本では違法行為となることがあります。具体的には著作権や複製や増収賄などがあげられます。職権乱用を権利の1つと捉えている国もあるため要注意です。
外国人を雇用する際、実際によくある事例が次の通りです。
- 著作権の複製の認識が甘い
- 社員割引制度を利用して割引で自社商品を大量に購入する
- 増収賄への罪の意識が薄い
その対策として、会社のルールを可能な限り深堀りして伝えたうえで、それに付随する日本の法律についても合わせて研修を行うことが大切です。一例をあげると、「社内で知りえた機密情報を社外に開示しない」などの規則では、「そもそも機密情報とは何のか?」という部分まで明確にしておくと、違反を未然に防げます。
外国人の人材紹介の現実
外国人の人材紹介が直面している現実について解説します。実際にこれまでに起きた出来事を踏まえたうえで、外国人の人材紹介を行うことをおすすめします。
新しい在留資格「特定技能」の活用は期待できない
新しい在留資格「特定技能」ができましたが、まだまだ浸透していない現状があります。2020年3月末時点で受け入れ想定人数に対する実績は約1%に留まっています。特定技能は建築業や介護業など人手不足を解消するために作られた資格ですが、あまり効力を発している状態とは言えません。そのため特定技能を外国人の人材紹介で活用するのは難しいのが現実です。
特定技能の外国人数が伸び悩む主な原因としては、特定技能の申請方法が煩雑で難しいことがあげられます。この問題に関しては、特定技能ビザに詳しい行政書士に協力してもらうことで解決することができます。
採用に消極的な企業が多い
人手不足の会社でも外国人を紹介しようとしても「人手不足なのは間違いないけど、外国人は雇ったことがないので……」と断れてしまうことも多くあります。
もし自社の事業を拡大したくてもなかなか人が集まらないという場合は、求人データベースを活用することも検討してみましょう。求人データベースを使えば他社が保有している求人を自社の求職者に紹介できるため、自社で求人を開拓する必要がなく工数削減にもつながります。
求人データベースを使うなら、人材紹介会社向けのサービスである「クラウドエージェント」はおすすめです。クラウドエージェントは求人数8,000以上の膨大な求人データベースがある分、外国人の方でも適性がある求人を見つけやすいです。
また人材業界に特化した経験豊富なコンサルタントが在籍していて、適切かつ専門性の高いアドバイスを受けられます。外国人の求人紹介で悩んでいる方でも、ぜひ一度相談してみてください。
外国人を紹介する場合は特別な手続きと対策が必要
外国人を採用することでグローバル化社会に対応できたり、社内に新しい考え方のアイデアを提案してくれたりとメリットも多々あります。
ただし、手続きには必要書類が複数あり、特定技能を持った外国人ならば登録支援機関の申請が必要になります。また日本人を採用する際には考えなくてもよい日本語能力の考慮、日本人との価値観の違い、宗教などへの配慮も必要となるため、注意点を確認しつつ外国人を紹介するようにしましょう。
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